生コンは日本工業規格(JIS)の指定商品である。
商取引においては、製品の標準化を図らねばならない。即ち生産者はJIS A5308に制定されている数値を、クリアしなければならない。アル骨問題も以前述べたようにまた、然りである。
よってこのJISの基準値をクリアできていない場合、出荷してはいけないし、品質を改善しなければならない。しかし、改善せずに生コンを出荷したり、試験データを捏造した場合、工業標準化法(JIS法)違反で摘発されるものの、罰則が重いとは言えない。仮に摘発されたとしても鹿児島県のアル骨疑惑が持たれている会社にとっては、痛くも痒くもないであろう。
ある生コン製造関係者は、「JISの定める品質基準は本当に最低限の数値。定められた数値をクリアしているからといって、本当に良質な生コンであるとは断言できない」と語る。「JISに寄りかかっているから駄目な点もある。本当にユーザーのことを考えるのであれば、もっと大切なことがある」とその関係者は語る。(つづく)
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【河原 清明】
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