今月17日から始まる福岡市議会定例会が緊迫の様相を呈してきた。福岡市がおこなった人工島事業と市立病院の「検証・検討」に疑惑が再燃。議会側に徹底究明の動きが広がっているためである。調査特別委員会や100条委の設置などを求める声が顕在化しており、論戦の行方次第では「不信任案提出」の可能性も取りざたされる。
公約反故が仕事になった吉田宏市長にとって、やっとの思いでこぎつけたこども病院人工島移転。前提となった「検証・検討」の嘘やごまかしが議会で糾明されれば、吉田市長の政治生命自体が怪しくなる。
さらに、市役所周辺で囁かれる吉田市政と特定企業との関係が表面化すれば、事態はますます悪化するだろう。
市長就任から2年だが、公約違反への批判、市民からの不人気、市役所の迷走とすでにレイムダック状態とも言われる吉田市政。不信任案が出された場合、すんなり可決という可能性もある。これだけ市政の混乱を招いた市長を、推薦した民主党が守り続ければ、予定される総選挙への影響は必至。国会では追い風を受ける同党にとって、福岡の状況は頭痛の種となっている。
民主党関係者の多くが市長と距離を置くなか、同党市議団の対応にも注目が集まる。
17日からの福岡市議会、俄然面白くなりそうだ。