屋外広告の空き枠が増えている。日本有数の歓楽街である「中洲」のネオンサインの減少も一目瞭然。夜ともなればきらびやかなネオンを映し出す那珂川の水面も、何か物足りなさを感じる。麻生首相の地元福岡にも、景気悪化の影響が如実に現れているのだ。
空き枠が増える原因は、言うまでもなく景気の悪化にともなうコスト削減によるところが大きい。広告費の削減がまずその対象となる。これにより看板業界が大打撃を受けているのだ。「屋外広告ばかりやっている看板屋は特に厳しい様子。たくさん広告を出していた大手企業が手を引いている状況で、どうしようもないのではないか」と看板業界の関係者。看板製作業者にとっては当然痛手となるが、広告枠を有する業者も賃料の負担のみがのし掛かるケースが増えている(契約形態により異なるが)。
マンションやオフィスの空室率上昇、空き店舗やシャッター通りの増加、そして屋外広告の減少・・・。景気悪化の現実を見て、それでも麻生首相は「たいしたことはない」と言うのだろうか。
【楢崎 賢治】
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