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政策より政局の自民 小泉氏の痛烈首相批判
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2009年2月13日 08:46

 12日夕、永田町に激震が走った。議員連盟「郵政民営化を堅持し推進する集い」で挨拶に立った小泉純一郎元首相は、麻生太郎首相に対し「怒るというより笑っちゃうくらい、ただただあきれている」と切り出した。
 「首相が前から、これから戦おうとする人に、鉄砲を撃っている」とつづけた後、定額給付金についてふれ、「本当に3分の2を使ってでも、成立させねばならない法案だとは思っていないんです」「あの時賛成したけど、実はそうじゃなかったんだ、と言いたくない」
とまで踏み込んだ。
 麻生首相の「本当は郵政民営化には反対だった」発言に対する反撃であると同時に、自民内政局の始まりである。小泉氏の発言で、定額給付金を含む08年度第2次補正予算の関連法案成立への行方が、一気に不透明となった。定額給付金に不満を持つ自民議員16人が関連法案の反対に回れば、3分の2による再議決はできない。いったん静まりかけた党内の不満分子が小泉氏の発言で息を吹き返した。特に町村派での発言力低下が心配された中川秀直元幹事長は小泉氏に救われた形。
 小泉政権下で行なわれた郵政選挙で大勝、その圧倒的議席数の上で命脈を保つ麻生首相。平気で郵政民営化には反対だったと発言した麻生首相に対し「小泉さんは、完全に切れた」(自民議員)ということらしい。
 しかし、定額給付金については、全国の自治体で支給実施への作業が始まっている。失言癖の首相にはうんざりだが、小泉氏の無責任も相変わらず。今ごろになって定額給付金に反対するのなら、なぜ第2次補正予算そのものに反対しなかったのか。メディアの前でわざわざ首相批判をやってのけた真意は「政局」にあるとしか思えない。
 政策より政局。それが今の自民党なのだろう。それにしても小泉氏の隣に座る中川元幹事長や小池百合子元防衛相が鼻につくのは筆者だけだろうか。

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