グローバル化に取り組む

―御社は海外にも進出していますが、どのような戦略に基づいているのですか。

　大村　我が社の海外進出は、「日本人が安心して生活できる住宅を提供する」ことを目的にしております。現在は「中国・韓国・タイ・マレーシア」に展開しておりますが、日本人が多い国には積極的に展開していきます。

　貿易収支で恩恵を受けている日本にとって、とくに製造業の皆様が安心して生活できる住宅を海外で提供することは、日本の国益にもつながると思っているのです。そして海外で積み上げた実績を今後は日本国内において、外国人が安心して生活できる環境作りに生かしていきたいと思っております。

　国内の外国人住宅の現状を説明しますと、六本木・青山・赤坂・麻布といった高級マンションは除き、一般の外国人が、住宅を探すことは簡単ではありません。ご存じかも知れませんが、「駐車可・ペット可・外国人不可」など極めて不適切な表現で募集している物件が散見されるのが現状なのです。民族や言葉の障壁はあろうとも、日本の国益を勘案した場合、グローバリゼーションの波を阻むことはできず、むしろ積極的に受け入れていくことが重要と思うのです。

　私の友人である華僑の経営者は、香港を本拠地に世界各国へビジネスを展開しております。言葉と民族の障壁が少ないことも関係し、グローバルビジネスを当たり前のように進めております。このようなグローバルビジネスには必ず住宅が必要となりますから、外国人が安心して住める日本でなくてはならないと思っています。

　話は変わりますが、福岡から東京に出てきて感じるのは、福岡は空港も海もアジアに近くグローバル化ビジネスに極めて適しています。ちなみに香港の人口は約７００万人、あれだけ小さな面積の中でも世界に冠たる金融や貿易や観光の拠点を成長させているのです。九州の人口は1,000万人です。経済・文化・自然、そして食を、世界に冠たるものとして誇ることができる日本唯一の地域かも知れません。

～つづく～
【大根田康介】

（株）アパマンショップホールディングス
所在地：東京都中央区京橋1-1-5
設立：1999年10月
資本金：55億5,606万3,070円
業種：賃貸あっせん、ＰＭ事業ほか
年商：（08/9連結）592億1,800万円
TEL：03-3231-8020
URL：http://www.apamanshop.com/