27日、09年度予算案が衆院を通過した。同日参院に送付された予算案は、参院での議決がなくても30日以内で自然成立するため、年度内成立が確実となった。08年度第2次補正予算関連法案も4日には衆院で再議決される見通しだが、麻生政権にとっては息を抜く暇はなさそうだ。予算成立の見通しが立った途端、党内からは武部・中川の両元幹事長を中心に、麻生降ろしの声が公然と上がり始めている。
対する麻生首相は「次の経済対策」を指示したという。早くも09年度予算の補正ということに他ならない。メドは立ったものの、成立してもいない09年度予算の補正を組むというのには首をひねりたくなる。これでは09年度予算での経済対策が不足であることを認めるようなものだろう。
麻生降ろしに対抗し、なおかつ解散総選挙を先送りするには、次から次へと「経済対策」を繰り出すしかなくなったようだ。解散を望む国民の声は麻生首相には届いていない。