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外食業界の逆風に挑む ウエスト・若山和夫社長(4) | インタビュー
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2009年3月 4日 17:19

4.空間と時間を提供 新業態の開発に挑む

 若山社長はウエストの米国子会社、「車輪ウエストオーバーシーズ」、現在の「W&Eホスピタリティ」を通じて、ずっと新業態の開発に取り組んできた。社長自身、外食業界で働くのは「新しい店を作るのが好きだから」と言い切るように、胸中には「2つと同じ店は作らない」というポリシーを持つ。
 「ニューヨークでは最初に寿司と天ぷらのレストラン、次が居酒屋、焼き鳥店、そして寿司や牛丼などのテイクアウトを出店しました。ノウハウのすべてを日本からもっていった、米国にはないお店でした。幸い、良い人材と立地に恵まれたこともあり、全米で30店舗まで拡大することができました」。
 NY1号店は「イースト」という名前だったが、居酒屋は「魚市場良人(イースト)」、テイクアウトは「テリヤキボーイ」と業態ごとで違う名前に、同じ店は作らないという若山社長の思いがにじむ。
 ただ、米国でも寿司や焼き鳥は珍しくなくなっており、競争も激しい。そこで回転寿司を出店したり、他国のジャマイカに進出したりと、業態づくりや店舗展開の手は緩めない。
 日本では外食が縮小傾向にあることから、日常食のうどんに活路を見いだす一方、新たな市場開拓を狙った新業態の開発も積極的に行なっている。目下、着手しているのが「カフェ業態」と「中華の宅配」。さらに台湾での焼き鳥店の展開を計画中だという。

カフェレストラン麦野店は店舗は酒蔵風だが、店内はユーロモダンがテーブル&椅子でくつろぎの空間を演出

 すでに展開を始めたのがカフェレストランだ。福岡市博多区の味の街内に出店した麦野店は、酒蔵風の外装ながら店内にはユーロモダンなテーブルと椅子を配置。「セカンドリビングルーム」というコンセプトで、落ち着いた空間と安らぎの時間を提供している。
 メニューはウエストが生地まで製造し、店舗で焼き上げるベーカリーを中心に、カレーやスパゲティ、ドリアなどの軽食が中心。また子供の誕生パーティなど、イベント利用にも積極的に対応していくという。
 「料理というより、時間を売るという発想です。奥様方のグループが日中におしゃべりを楽しんだり、高校生が下校の途中に本を読んだり。ビジネスマンがパソコンを利用できるようにネット環境も整えています」。
 3月8日には熊本市中部の「立田山憩いの森」近くに2号店をオープン予定。ここは以前からウエストが所有していた土地を利用したもので、周辺の森は熊本県が95年に生活環境保全林として整備を終え、市民の身近な散策の場となっている。立地はお客が散策の途中に立ち寄れる格好のロケーションで、カフェレストランとしては大いに期待できそうだ。
 その他に北九州市八幡西区木屋瀬のカレー店を「手作りの定食屋」にリニューアル。こちらの業態も立地や客層が合致するところで展開していく考えという。


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