西松建設のダミー政治団体「新政治問題研究会」「未来産業研究会」による政治資金パーティが、実際には同社の少数の社員らによる単なる集まりだったとして、偽装の手口が明らかになりつつある。
実は、巨額な政治資金提供に関連して、政治資金パーティと呼ぶには無理があり、偽装を疑われるケースが存在することが分かっている。データマックスが、昨年から長期にわたり報じてきた積水ハウス・大和ハウス工業(ともに本社・大阪)による上野公成元官房副長官側への巨額政治資金提供である。
2006年からのわずか1年余りで、上野公成元官房副長官側の6つの政治団体に対し、積水ハウス・大和ハウス工業の2社から、1億5,000万円を超える政治資金が提供されていた。その大半が政治資金パーティへの支出である。
上野元副長官側が開催した政治資金パーティは、1年3ヶ月でなんと53回に及ぶ。その政治資金パーティの中には会場費が20,947円、18,049円、といった金額のものや、会場費がゼロという信じられないケースが含まれていた。会場費ゼロの理由について上野元官房副長官側は、別のパーティ会場の控え室で開いたと非常識な回答をよこしていた。
短期間に1億5,000万円という巨額な資金、まともな政治資金パーティとは思えない開催状況。どれをとっても政治資金規正法に抵触する可能性が高いのである。
企業と政治家をめぐる金の問題は、西松建設事件だけでは決してない。
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