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特別取材

今問われる、顧客への姿勢 不動産関連会社5社座談会(6)
特別取材
2009年3月 7日 10:01

厳しい現状はどこまで

 ―現在の不動産業界の厳しさは今後どれくらい続くと思われますか。

 香田 先が見えないという危機感を抱いていますし、居住者の方々が求めていることを考え、新たなサービスを提案していかなければ生き残れないと思っています。厳しいとは思いますが、頑張っていきます。

 高橋 景気の厳しさは管理組合がこれまでの管理会社が行なっているサービスは適正なのか、価格は妥当なのかという見直しのきっかけになると思います。そういった観点では優良な管理会社を選ぼうという機運が高まっている。当社としてはチャンスと捉えています。

 小林 当社は正念場の一年になると思っています。今年1年間は本当に厳しい状況となり、その後も2、3年間は厳しい状況が続くとは思います。しかしバブル崩壊後に戸別分譲に特化した強い販売力で伸びてきた会社です。

 いろいろな会社が淘汰されていくなかで、まずは生き残ること。そうすれば明るいものが見えてくると思い、危機をチャンスと捉え、当社の販売力とお客さまの視点(お客さま満足度向上)をベースに、今年1年間はとくに厳しいですが、そこにチャンスを見つけていきたいです。

 黒石 まずは金融の状況が絶対的に変わらなければなりません。そして、この1年を何とか乗り越えなければならないと思います。当社としてまだまだ取り組まなくてはならないことは多いですが、今後は新しいことにもチャレンジし、「デザイナーズハウス」という考えで一戸建てにも取り組んでみようと考えています。

 世界全体を見渡せば現在の状況は3年は続くと思いますが、まずは何としてもこの1年を乗り越えなければならないと思っています。今回の世界レベルの大不況は、バブル期のように長い期間がかかっても回復するような状態ではないでしょう。

 早川 私はバブルも経験しましたが、崩壊後は厳しい状況に陥りました。しかし買い場は来た。今回はあっという間にこんな状況になったため、回復も早い気がします。建築・不動産に関してもすでに新しい芽が出てきていると思います。

 今後は住宅の買い場が来て、面白い新商品が出てくるでしょう。3年くらいはこの状況が続くと思いますが、今年の暮れあたりには買い場が訪れるとも思っています。

(文・構成:阿比留 真平)

座談会参加者(50音順)
(株)リアン・インク代表取締役社長 黒石 征幸 氏
(株)ジャスティス常務取締役 香田 直樹 氏
(株)えん専務取締役 小林 貞明 氏
(株)合人社計画研究所西日本統括福岡支店長 高橋 秀樹 氏
(株)早川不動産代表取締役社長 早川 眞市 氏


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