㈱丸美が管理していた複数の物件で共用部分のカギが紛失していた問題で、ある管理組合はマンションの安全性確保に向けて実力行使に踏み切った。同じ境遇の管理組合と情報交換会を行い、丸美側に原状回復を求めている。会合を発足させた代表者は「マンション生活を安全かつ快適にすることが業務の会社が、鍵を紛失させ安全を脅かしたことは未だに信じられない。当然のことながら、もし紛失した場合には、すみやかに原状回復を図ってもらう必要がある」と憤りを隠さない。
複数の案件で紛失が発覚していることから、判明分は「氷山の一角ではないか」との疑念が生じているという。分譲マンションの全ての住民に対しては「今回は管理会社の変更で明るみに出た問題だが、マンションを確認しておく事が重要。管理を丸投げするのではなく、組合員も管理に対する意識を高めていく必要ある。また、管理を委託させる管理会社には、今後ますます安全管理の資質が問われる時代になってくる」と意識の向上を訴えたうえで、「住民の方には、一度ご自身のマンションの鍵の管理状況を確認して欲しい」と警鐘を鳴らしている。
マンションの健全な管理体制の確立をめざして、マンション管理・保全技術の調査研究、管理者育成等の活動に取り組む社団法人高層住宅管理協会は、「共用部分のカギはマンションを建築した際に売主さんを通して管理会社が代理受領する。どういう管理をしていたか分からないが基本的なことなので一般には紛失は考えにくい。業務として管理を行っていたのであれば弁済してもらうべき」とコメントしている。
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