過密化が指摘される福岡空港をめぐって、「海上に新設」と「現空港に滑走路増設」のどちらの案を選択するかが注目されていた麻生渡福岡県知事は20日、「増設案」を支持することを明らかにした。正式表明は26日の県議会とされるが、国は麻生知事の判断を尊重すると見られている。
一方、麻生知事と連名で国に意見書を提出するとしている吉田宏福岡市長は、今日まで自らの考えを述べていない。06年の市長選挙では自身のマニフェストに「新空港はいらないと明言する」と記した吉田市長だが、就任後は徹底して沈黙を続けてきた。麻生知事の判断が先に下されたことで、市長は「明言」する機会を逸したことになる。またしても「公約違反」である。また、麻生知事は将来的な新設の必要性に含みを残すとされており、吉田市長がその点についてどのような考えを表明するか注目される。いずれにしろ優柔不断な態度に終始したあげくの「公約違反」である。批判は避けられない。
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