福岡県警が発表した3月18日付けの福岡県内における交通事故発生状況は、発生件数9,055件、死者数45人、負傷者数11,689人となっている。前年対比では発生件数はマイナス660件、負傷数はマイナス938人とやや減少傾向となっているが、死者数は前年対比で3人増となっている。(物損事故は含まず)
また、2008年12月末時点で確定した1年間の県内の交通事故発生状況を見ると発生件数44,353件、死者数197人、負傷者数は57,363人となり、いずれも前年対比で見ると減少している。
だが、注目すべきは65歳以上の高齢者の死者数。なんと全体の197人に対して86人、43.7%を占めているのだ。さらに75歳以上の高齢者の死者数は54人と突出している。死亡者を出した事故の特徴として、高齢者の歩行中とりわけ横断歩道以外を歩行中の事故が多いことが指摘されている。
日本では2007年以降、65歳以上の人口が総人口に占める割合が20%を超えたことにより超高齢化社会に入ったとされている。交通事故全体が減少傾向にあるなかで、それを象徴するような高齢者の交通事故被害増加である。
悲惨な事故を起こさないためにも、ドライバーの更なる意識向上と高齢者への注意喚起が必要となるだろう。
【道山 憲一】
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