急速な景気後退により業況が悪化し、粉飾を行っていた企業の経営が行き詰まるケースが相次いでいる。しかも、粉飾方法が巧妙化して見抜きにくい上に、正常先の倒産も増加しており、金融機関にとって与信費用が増えるなど深刻な問題にありつつある。
このような状況の下、金融機関では財務分析上、キャッシュフロー(CF)計算書の本業の現金の流れを把握できる「営業CF」に注目している。マイナスは運転資金要素の売掛債権や在庫の増加などが要因で、粉飾の可能性があるからである。「2期以上連続のマイナスで倒産したケースが多い」という。
【久米 一郎】
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