参加者一行は地雷原に行く前に、CMC(NGOカンボジア地雷撤去キャンペーン、大谷賢二代表)が支援するMAG(Mine Advisory Group、イギリス・マンチェスターに本部を置くNGO)のバッタンバンオフィスにて、地雷についてのブリーフィングを受けた。MAGとは1989年以来、世界各地のコミュニティのために、地雷や不発弾などの紛争残存物の除去を行なっているNGO団体。カンボジアで地雷撤去を行なう団体としては、C-MAC(カンボジア政府組織)、HALOトラスト(イギリス)に次ぐ団体で、現地住民の積極雇用や女性ディマイナー(地雷除去員)、地雷被害者の雇用を行なっているのが特徴である。現在カンボジアでは約460名のスタッフが活動をしており、そのうち約75%の341人が我々の行ったバッタンバン州(カンボジアで最も地雷被害の多い州)で働いている。
表1を見ていただきたい。これはMAGがカンボジアにおいて地雷・不発弾を撤去した実績である。2008年、MAGはカンボジア全体で対人地雷4,538個、対戦車地雷119個、不発弾1万9,813個を撤去した。作業エリアにして、324万4,121m2(東京ドーム約69個分)。なかなかこの数字はピンとこないと思うが、撤去作業は極めて過酷で極めて地道な作業である。次回、地雷原、撤去作業について報告する。(つづく)
[表1] MAGカンボジアにおける地雷・不発弾撤去の実績 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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【楢崎 賢治】
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