25日の福岡市議会最終日、吉田市長が空港問題について一言も発しないうちに議会は閉幕した。
最終日の本会議では、採決に先立ち各会派が賛否討論のなかで空港問題に対する吉田市長の対応を批判。共産党だけでなく、社民・公明党などからも「市民の代表が集まる議会でなんらの意見表明をしないのはおかしい」と吉田市長に対して苦言を呈した。
26日に麻生知事と連名で国に対して意見書を提出するとされているが、いまの時点でも意見書の内容に関して吉田市長から何ら明らかにされていない。
少なくとも議会において自らの選択の中身を明らかにするというのが市長の務めであろう。それをやらないというのは、26日の内容が自らにとって不利なものになっているのであろうか。それともすべてを麻生知事に預けたというのであろうか。いずれにしても空港問題でも吉田市長の「新設も増設もいらない」という公約違反が明確になった。この政治責任には大きなものがあろう。
最終日のあいさつに立った吉田市長は「今後とも市民にわかりやすい、透明な行政運営を進めていく。市制120周年の本年を飛躍の年にしたい」と語った。市長当人はその言葉に虚しさを感じないのであろうか。
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