ホンダが乗用車の生産拠点として建設中の寄居工場(埼玉県寄居町)。昨年末には当初予定を1年延長し、同工場の稼動開始を2011年以降と発表していたが、ここにきて更に1年先に延ばし、2012年以降の稼動予定となることを発表した。寄居工場は年間およそ20万台の生産規模を予定しており、最新の設備機器を導入、高効率の生産システムを構築する計画となっている。
埼玉県内には埼玉製作所(狭山市)があり、人気車種のオデッセイやステップワゴンなどを生産している。そのため、狭山市や隣接する川越市にはホンダに出入りしている業者があまた存在する。大手メーカーや商社も出先を設けている。寄居工場建設の話が具体化し始めた07年頃より、取引先各社は寄居工場への設備機器納入を目指し、奔走しだしていた。
しかし、周知の通りの経済状態に陥ったことで新工場の稼動が延期された。ハイブリットカー・インサイトの販売が好調なことは確かであるが、「復活」まではあとどのくらいの時間がかかるのか、と設備機器納入業者の嘆きは続く。
【新田 祐介】
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