福岡市の副市長について、4月からも現在の2人がその職を務めることが明らかとなった。こども病院問題の責任を押し付け、一方の副市長を事実上「更迭」させるのではないかとの観測が流れた時期もあった。
現在、市の副市長は2人。こども病院人工島移転が議会で承認された昨年から今年はじめにかけては、人工島事業の検証・検討を担当した副市長の去就に注目が集まり、交通事業管理者の副市長昇格などが取りざたされていた。しかし、今年になって昨年7月にデータマックスがスクープした「こども病院現地建て替え工事費」を大幅に水増ししていた問題が再燃、検証・検討チームのリーダーを務めた副市長の責任を問う声が上がっていた。水増し問題をめぐっては、吉田宏福岡市長らが公文書毀棄容疑で刑事告発されるなど問題はさらに拡大。工事費算定には問題ないとする市側は追い詰められた形となっている。
もともと任期途中である副市長を動かせば「更迭」ということになり、市側の非を認めたことになる。市長にも任命責任があり、なぜ副市長を替えるのかという説明を求められる。副市長人事が見送られた背景には複雑な市役所内の事情が見え隠れしているのだ。
市政取材班
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