第13次CMCカンボジアスタディツアー終了
2月22日から3月3日までの、10日間に及ぶ第13次CMCスタディツアーが終了した。「あっという間に終わってしまった」「まだ帰りたくない」と参加者たちが口を揃えて話すほど、とにかく内容が濃く、大きな感動や衝撃を与えられた素晴らしいツアーだった。
貴重な経験ができたのは、紛れもなくCMCが10年間行なってきた活動のおかげである。大谷賢二代表をはじめ、歴代駐在員や事務局スタッフなどCMCを支えてきた全ての方々に敬意を払いたい。また、現地にて今回のツアーをコーディネートしていただいた駐在員の砥綿泰弘さん(ツアー期間中に任期終了)、明博史さん、現地スタッフのピセットさん、ピティさんには、ツアー参加者の一人として改めて感謝したい。
現地を見て初めて分かる実情
発展途上国であるカンボジアはGDP年率10%近い経済成長を遂げ、観光客も年々増加している。韓国や中国をはじめとする外資系企業の進出は熱を帯びており、ベトナムやタイに続いて新たな投資先として注目を集めている。
しかし、それはカンボジアにある僅かな「光」の部分に過ぎない。首都プノンペンやアンコールワットのあるシェムリアップでは発展途上国らしい部分も垣間見ることができたが、それは表向きのカンボジアの姿である。地雷問題、教育問題、人身売買、HIV/AIDS、ポリオ(小児マヒ)、拡大する経済格差―。カンボジアが抱える問題は山積みだ。表通りを「光」とするならば、少し裏通りに入ればそこは「闇」。しかし、この「闇」の部分が示すものこそが本当のカンボジアの姿である。
スタディツアーでは「闇」の部分を数多く見てきた。当シリーズでは、私の目から見たカンボジアの実情、CMCの活動状況、そして参加者の想いをできる限り伝えたい。そして、「カンボジアの現状はこうなっているのか」「CMCを応援したい」「自分にも役に立てることがある」と考える読者が少しでも増えれば幸いである。(つづく)
【楢崎 賢治】
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