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西松建設事件、コントロールしているのは?
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2009年3月10日 11:48

自由民主党本部 西松建設事件の推移を見ていると、事件そのものが巧妙にコントロールされているとしか思えない。西松建設による裏金作り発覚からはじまった今回の事件は、西松建設の前社長逮捕から先には進まないとも言われていた。むしろ注目されていたのは、キヤノンが大手ゼネコン鹿島に発注した工事をめぐる裏金疑惑だった。西松マネーに関連し、小沢民主党代表の秘書が逮捕されたところからおかしな展開となっている。

 まずは、西松建設事件が自民党側には波及しないとした漆間発言である。「記憶にない」でごまかそうという魂胆らしいが、政府が漆間氏を守ろうとしていることで「国策捜査」とのそしりは免れない。漆間官房副長官は元警察庁長官である。事務方の官房副長官は霞ヶ関官僚のトップであるが、代々厚生省か自治省の事務次官経験者から選ばれてきた。厚生省というと意外に聞こえるが、実は両省とも「旧内務省系」の役所だ。内務省は戦前の強大官庁であり、日本は戦後も内務省統治が続いてきたという関係者も少なくない。事務方トップの官房副長官が旧内務省系官庁から輩出されてきたからである。警察官僚である漆間氏の官房副長官起用は、珍しいことだったのである。その漆間氏が東京地検の捜査に言及したことの意味は大きい。今日の事態のために捜査のプロを官邸に据えたと思われても仕方があるまい。国策捜査が疑われる一因だ。

 次に、二階経済産業大臣に対する報道内容への疑問である。二階派の政治団体「新しい波」が西松建設のダミー「新政治問題研究会」と「未来産業研究会」から政治資金パーティ券代の形で資金提供を受けたのは04年から06年の間である。西松の両政治団体は06年に解散しており、07年以降は資金提供そのものがない。ところが、報道の大半が「新しい波」への捜査について、二階大臣の「事務所関係者」もしくは「秘書」が事情聴取を受けるとしている。これはおかしいだろう。
 「新しい波」の06年までの会計責任者は、二階大臣の秘書や事務所関係者ではない。問題の時期の会計責任者は、泉信也元国家公安委員長(参院比例区・二階派事務総長)なのだ(昨日既報)。報道各社は、なぜ二階大臣の事務所関係者と断定して報じているのだろう?
地検特捜部が、事前に調べる対象を公表するはずがない以上、検察のリークか、でなければ報道側の不勉強ということになる。小沢代表側は会計責任者が逮捕されているのだから、二階派の「新しい波」についても該当年の会計責任者が捜査対象でなければおかしい。「新しい波」の現在の会計責任者は少なくとも07年以降の就任なのだ。何度も「事務所関係者」や「秘書」が、と報じさせることで、国民への「刷り込み」が行なわれているのではないか、そうした疑念さえ感じてしまう。この場合コントロールしているのは検察側かもしれないし、別の政府筋か自民党が情報操作している可能性も生じる。もちろん、大臣経験者を守るためである。
 報道される内容から、これほど疑問を感じる事件は少ない。検察発表でもないことが、次々と報じられることに、違和感を覚える向きも少なくないのではないだろうか。もし、事件や報道がコントロールされているのなら、民主主義国家としての自殺行為である。

【秋月】

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