大阪府警捜査二課などは10日、(株)中小企業倒産防止開発機構(福岡市博多区)の社長、徳川高人容疑者ら二人を詐欺容疑で逮捕した。大阪市の飲食店経営会社から総額3億数千万円の約束手形(二十数通)を騙し取った疑い。二人は容疑を否認しているという。
中小企業倒産防止開発機構については、「ネットIB」や弊社情報誌「企業特報IB」でこれまでも報じてきた。徳川容疑者は過去に二度福岡県知事選に立候補しているが、取引先から不払いを理由に破産を申し立てられ、選挙運動期間中に破産宣告を受けたことがある。
中小企業倒産防止開発機構を巡っては、以前から手形訴訟などのトラブルが絶えず、08年5月には同社側に1億2,000万円余りの支払いを命じる判決も出されている。今回の飲食店経営会社以外の複数の会社も、同容疑者らに手形を騙し取られたとして詐欺容疑で府警に告訴しており、同課は裏付け捜査を進めている。