自民党総務会長の笹川尭氏は、政治家としての資質を欠いている。14日、自民党大分県連の大会で講演した笹川氏は、教育問題にふれ「学校には、うつ病で休んでいる先生がいっぱいいる。国会議員には1人もいない。気が弱かったら務まらない」と発言。うつ病で苦しむ人に対し配慮を欠くうえ、病気自体への誤解を与える暴言である。
笹川氏は今年2月、米原潜による事故に遭った実習船「えひめ丸」のせいで森内閣が「沈没した」と発言、批判を受け陳謝したばかりだった。
西松建設による違法献金事件によって、益々政治への信頼が失われるなか、笹川氏のたび重なる失言は「つい、うっかり」で済まされるものではない。
笹川氏による「沈没発言」と今回の「うつ病発言」は、被害者や弱者を冒涜するものに他ならない。自民党の総務会長や国会議員としてという前に、人間として恥ずべき発言だろう。こんな人間が国を動かしているかと思えば情けなくなる。
「国会議員は気が弱かったら務まらない」というが、それも少し違うだろうと言いたい。西松建設のダミー団体から百万円単位の金をもらっていた政治家たちは、平然とその団体が「西松のダミーとは知らなかった」と言う。気が強いというより「厚顔」というべきだろう。「恥を知らぬ」と言い換えてもいい。
ところで笹川氏は「うつ病の国会議員は1人もいない」と言い切ったようだが、どうやって調べたのだろう。まさか、政府機関を使い「国策」として調査したわけではあるまいが・・・。
秋月