不良債権を拡大させたのも佐賀銀行
08年7月になると、アーサー社の経営陣の意向に関係なく、大株主で金子元(きんすもと)の佐賀銀行が同社の売却に動いた。アーサーホームの営業部門を引き継ぐ際、同社はのれん代を同行から12億円受け入れさせられていたため、04年9月期より毎年3億円を返済してきたのだが、それも徒労に終わっている。
しかし、佐賀銀行もアーサーホームを私的整理ガイドラインで処理した03年9月時点で、同社グループを処理していれば、今回の35億4,000万円という不良債権は発生していなかったのである。また、優良子会社の旧アーサーヒューマネットも有していたことから、68億円ともいわれるアーサーホームに対する債務免除も、より少なくて済んだと思われる。
そのことこそが、佐賀銀行に一貫性がない、こんな状態で経営できるのかと問題視される所以であろう。
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