スタディツアー参加者一行は、5グループに分かれ、1グループずつ順に発見されたばかりの地雷が埋まっている場所へと向った。私たちが見た地雷は、PMN2という種類の対人地雷。地雷は350種類以上あると言われているが、カンボジアではこの地雷が一番多いといわれる。
地雷は、大きく分けて三つのタイプがある。一つ目は、踏むと爆発する破裂型。一般的に知られている地雷で、PMN2もこれにあたる。二つ目は、破片が飛び散る飛散型。地雷の中から破片が飛び散り、それが体に刺さる。三つ目は、地雷が飛び上がるタイプ。地面に仕掛けられたワイヤーに引っ掛かると、最初の爆発が起こり、それが胸の高さくらいまで跳ね上がる。そして二度目の爆発を起こし、破片が飛び散る。
そんなものが長年大地に身を隠し、突如として地上に現われ人間の生命を脅かす。一言では片付けられないが、本当に卑劣なものである。しかも、地雷は今もなおアメリカ、ロシア、中国をはじめとする多数の国で生産されており、未だに紛争などでは兵器として使用されているのだ。核兵器やミサイルなどの他の兵器と比較することはできないが、地雷は負の遺産として永続的に害を与え続けていく。いわば、平和を蝕み、罪もない人々を傷付ける「悪魔の兵器」なのだ。(つづく)
【楢崎 賢治】
*記事へのご意見はこちら
※記事へのご意見はこちら