世界的な金融ショックの影響を大きく受けている不動産、建設、住宅業界の不振により、アルミサッシやシャッター、ドアなど建材の事業展開も非常に厳しくなっている。これを受けて、業界大手の各社が資本業務提携を行ないつつあり、業界の再編が加速している。
アルミサッシメーカー最大手のトステムを傘下に持つ住生活グループと業界4位の新日軽が、資本業務提携に向けた協議を開始したことにより、サッシメーカーの生き残りを掛けた最終戦争が始まった。
新日軽は、業界3位の三協・立山ホールディングスと業務提携し、経営統合する方針も打ち出していたが、業界最大手のトステムとの提携を強める方針のようだ。
そうした中で、3月30日にサッシ大手の不二サッシとシャッター大手の文化シヤッターが資本業務提携することに基本合意した。
これで注目されるのは、YKKの子会社でサッシ2位のYKKAPの動向。同社だけは、再編には目もくれず独自路線を走ってきた。しかし、これまで同グループを支えていたファスナー市場も「中国の安い商品の質が向上してYKK独占はなくなりつつある」状態となって、競合が激しくなっており、これまでのような強みは薄れつつある。
トステム・新日軽にYKK、三協・立山、不二・文化の各グループ間でのシェア争いが激化することは間違いない。
【石崎】
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