カンボジアには現在、400~600万個の地雷が埋まっていると言われる。以前、撤去作業がどのように行なわれているかを述べたが、地道な作業に対してこの数値は気の遠くなる程のものだ。
カンボジア政府は、2012年までに地雷被害者をゼロに、2015年までに汚染影響をゼロにすることを掲げている。汚染影響ゼロとは、地雷や不発弾を除去するとともに危険区域を明示し、誰もが安全に行動できるようにするということである。後の3年間で本当に地雷被害者ゼロになるのか、不安視されている点もある。しかし、CMC(カンボジア地雷撤去キャンペーン)が活動を始めた10年前と比べて、地雷被害者は5分の1になったそうだ。着実に地雷被害は減っているのだ。「この数字は私たちが行なってきた活動の成果の一つ」と大谷氏は語る。(つづく)
【楢崎 賢治】
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