2002年、外務省をめぐる疑惑事件に巻き込まれて自民党を離脱した鈴木宗男氏。05年に新党「大地」を立ち上げて国会議員として復活して以来、外務省の体質や検察の情報リークなどを追及してきた。今回、西松建設事件を受けて、検察捜査のあり方、そしてこれからの鈴木氏の活動について、今後の政局を見通したうえで語っていただいた。
マスコミへの情報リーク
―検察によるマスコミへの情報リークについてはどうお考えですか。
鈴木 これはたとえば、家宅捜索するのになぜマスコミが事前に知っているのかという話です。なぜ検察が捜査するときに、タイミングよくテレビクルーがいるのか。影響力のある新聞社やテレビ局に裏で情報を流しているからに決まっています。これは田原総一郎さんの本にも“リークした情報を記者が書く。事件が大きくなればスクープだということで出世する。情報を流した検事も担当検事として出世する”と書かれています。
政治部の記者はきちんと裏付けがとれます。私が何か発言しても、裏付けをとってそれが間違いないか確認する力があります。しかし、社会部の検察担当などにそんな力はないですよ。だからリークされた情報を書くしかないのです。書かなければ次のリークが無くなりますしね。これは悪循環です。
よく「メディアは反権力」と言いますが、結局は権力の手のひらに乗せられているだけです。検察や司法担当の記者は上手に使われている節があります。
―西松建設事件についてはどのようなご見解ですか。
鈴木 小沢さんの件については、元秘書の高橋という人物が事件の枠組みをつくったわけです。25年間、小沢さんと一緒に仕事をしてきた彼がケンカ別れし、今では自民党の支部長です。だから私は、裏で大きな力が働いていると思っています。小沢さんの元秘書が自民党に行って、小沢さんに刃向かったという話になるのです。この事件は尋常ではありません。検察も高橋の間違った情報で動いていると思いますよ。
小沢さんは何もしていないから開き直っているのだろうと思います。検察も対応に困っているようです。ただ、検察も間違った情報で動いたらいけませんよね。
―そうしたことに正義は存在するのでしょうか。
鈴木 検察が正義の味方だというのは、彼らの思い上がりでしょう。おそらく今回の件でも、麻生政権では持たない、選挙をやれば小沢政権になる、そうなれば官僚機構の解体だ、ということで「自分たちもどうなるか分からない。そうなる前に対応しよう」という思惑があったとしても何ら不思議ではないですよね。
また、法務大臣に有能な人物が就いてこなかったことが、日本の政治でとくに不幸だったと思います。戦後、法務大臣から総理大臣になった例はありません。法務大臣というのはすごく格が高いはずですが、これまで法律のプロがいなかった。ゆえに、すべて検察の言いなりになっていました。
我々政治家というのは、政策を失敗したら落選するわけですが、検察は間違ったことをしても処分は受けませんよね。ある事件が無罪になったら、それを起訴した検事は本来なら処分ものです。起訴した以上は、検察も責任を持つべきです。
~つづく~