地雷原で実際に埋まっている地雷を目の当たりにした。正直その時間は地雷の恐ろしさをそれほど感じなかった。おそらく地雷とそれによる被害が即座にリンクしなかったからだろう。その後、地雷被害者が搬送される病院、職業訓練センターなどに行き、地雷被害者と対面することで地雷の恐ろしさを実感することとなった。またCMC(カンボジア地雷撤去キャンペーン、大谷賢二代表)の活動が、多くの地雷被害者に対して、肉体面だけでなく精神面においても多大なる支えとなっていることが分かった。地雷は肉体的な自由を奪うだけでなく、生きる希望をも奪ってしまう。「被害に遭うと、家族や恋人、友人に見放される人も少なくない。そうなれば孤独に陥り、自殺を考えるようになる」と大谷代表。CMCは「ボイス・オブ・ハート」というラジオ番組を通し、地雷被害者のメンタルケアを行なっている。(つづく)
【楢崎 賢治】
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