不況にあえぐ自動車業界にさらなる暗雲!? 食事の席でのこと、「A社(自動車メーカー)は今年も去年も、運転免許証を持っている新入社員が半分程度しかいなかった。業績を云々する以前の話」と、ある企業の常務。18-24歳の「車離れ」が言われて久しい。どうせ運転しないのなら…と、20~30万円の費用をかけてまでわざわざ免許取得に行かなくなっているようだ。
もとより、昨今の国内における新車販売台数は下降の一途で、03年からこの5年間で新車販売実績は登録車ベースで約20%減なのである。無論、自動車メーカー各社の業況については、ここで改めて述べるまでもないだろう。
ちなみに、18-24歳男女の免許保有率は2007年で66.6%(総務省「人口推計」+警察庁「免許統計」より)。3人に1人は免許証を保有していないということになる。
免許証を持っていなければ自動車メーカーに勤めるべきではないなどと言うつもりはない。しかし、これだけ厳しい経済状況にあるにもかかわらず、自社製品のオーナーには(その時点では)なりえない人材を約半数も採るのは少々考えものではなかろうか。自動車産業低迷の容易ならざる事情が、こんなところにも垣間見えるような気がしてならない。
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