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福岡市役所の隠蔽体質 ― 問われる情報公開の姿勢
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2009年4月17日 15:14

 福岡市役所の情報公開に対する姿勢がおかしくなった。
今月10日、人工島事業の「検証・検討チーム」の職員が保有する公文書を情報公開請求したところ、当該職員に確認もせず不存在と決め付け「非公開」の決定をしていたことを報じたが、市の担当課はデータマックスの抗議を受けて「当該職員に公文書の有無を確認する」と言い出した。しかし、「非公開」の決定文書を破棄するものではないという。
 「全員に聞いたが、請求された公文書は保有していなかった」との回答が予想され、その対応には不信感しか残らないだろう。
 さらに、ロボスクエアの支出に関する文書を情報公開請求したケースでは、なぜか決済印が黒塗りされている。通常は役所の人間の決済印を隠すことはない。黒塗りの理由を聞いたら「処分を受けた職員の名前が分かるから」という。処分とはロボスクエアの不正経理に絡んで処分を受けた職員のことを指している。こちらは支出がきちんとチェックされていたかどうかを調べたかっただけなのだが、市側が黒塗りにしたばかりに処分を受けた職員の名前まで分かってしまった。職員録を見れば当該年度の担当職員の名前は分かってしまうからだ。市側は職員の権利を守るために職員名が判読できる印影を消したとしていたが、逆の結果を招いてしまった形。
 やっていることに意味がないばかりか、こちらの要求する支出のチェックはできないという結果になってしまった。印影部分を消されてしまえば、本当にそこに押印があったのかどうか分からないのだ。
 抗議したところ、今度は「印鑑が押してあるかどうか見せる」ということになった。福岡市の情報公開制度は一体どうなってしまったのだろう。
 一旦決定した結果を事実上変更するのなら、決定文書自体を破棄してやり直すべきではないのか。こども病院問題で刑事告発を受けて以来、市役所の情報公開にたいする姿勢は昔に戻ったというほかない。隠蔽体質が役所の中を蝕み始めている。


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