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特別取材

アジア大交流時代を迎えた今 海の玄関・博多港の機能発揮を(5)
特別取材
2009年4月18日 08:00

福岡市港湾局長 岩瀬 信一郎氏

歴史的にアジアとの窓口であった博多港。グローバル化の中で、その役割に対する期待は一層高まっている。そうした期待に応えるため、福岡市港湾局は港の整備、管理・運営、集客などに取り組んでいる。「博多港の発展なくして福岡市の発展なしという思いです」と語る岩瀬信一郎港湾局長(肩書きはインタビュー当時)に博多港の現状と課題、九州・アジア新時代の交流拠点都市づくりの中での役割などについて伺った。

各ふ頭の改良と臨港道路の整備

 ――アイランドシティ以外のふ頭の特徴と現状、今後の見通しはいかがでしょうか。
岩瀬 
荒津地区にある石油製品の貯留施設では年間437万t(平成19年実績)を取り扱い、ここから九州各地に運んでいます。
 須崎ふ頭では主に穀物を取り扱い、1時間に400tを吸い上げる能力がある荷役機械・ニューマチックアンローダーを通してサイロに入れ、九州各地に運んでいます。穀物は箱崎ふ頭でも取り扱っており、九州で消費される小麦のほとんどは博多港から入っています。
 博多ふ頭には壱岐・対馬航路、五島航路、市営渡船の発着場があります。第三セクターで運営していたベイサイドプレイスを九電工さんの子会社に引き受けていただいて、昨年11月にまず温浴施設「波葉の湯」がオープンしました。また、港を説明するベイサイドミュージアムをポートタワーの下に移設し、ポートタワーとミュージアムを一緒に見ていただける仕掛けにしたところ、お客さまが増えました。さらに、ベイサイドプレイスでは、これからテナントがそろってくればにぎわいを取り戻すのではないかと思っています。
 中央ふ頭はコンベンションゾーンとして、まず国際センター、サンパレスが整備され、その後マリンメッセ、国際会議場が整備されました。そのために倉庫を移設させ、3棟の高度化倉庫を造りました。また、博多港国際ターミナルの交通広場が手狭になっていますので、2倍程度に拡張し、同時に緑化も行ないます。岸壁の老朽化も直し、接岸しやすいように改良します。今は北側に釜山とのジェットフォイル、南側に釜山とのフェリーが泊まっていますが、ジェットフォイルを南側に移し、波で揺れないように防波堤を造り、お客さまが乗り降りしやすいようにポンツーンを整備します。これらの工事を2011年春までに終わらせ、国際ターミナル付近を一変させて、韓国からのお客さまに「いい街だな」と言ってもらえるようにしたいと思っています。

  ――アクセスが大事だと思いますが、臨海道路の整備は進んでいますか。
岩瀬 
臨港道路の整備を進めてきましたが、今の最大のネックは中央ふ頭から須崎ふ頭へ行くときに迂回(うかい)しなければならないことです。ですから、迂回路の直線化工事に2009年度から入り、計画は片側2車線ですが、暫定的に片側1車線で通します。また、都市高速の築港ランプの入り口の交差点が複雑で、変則の5叉路になっていますので、改良が必要だと思っています。

 ――そのほかの現行計画は順調ですか。
岩瀬 
現行計画は20年代前半までで、貨物取扱量や人流などの目標がありますが、はるかに上回っているんですよ。例えばコンテナ取扱量の目標は68万TEUですが、去年は約76万TEUでした。外国航路旅客数の目標も65万人ですが、既に84万5,000人です。


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