福岡市経済振興局長 渡辺 正光氏
福岡市経済振興局は港湾局と共同し、博多港への企業誘致、博多港を利用した観光誘致などの施策を進めている。そうした活動をはじめ、経済振興局の取り組みについて、渡辺正光局長に伺った。博多港の役割に期待する渡辺局長は、アジアとの近さ、人流・物流のスピード化などのPRに力を入れていることを強調し、施策推進の決意を語ってくれた。
グローバルゲートウェイ形成へ
――アジアのビジネス拠点を目指す福岡市の政策について教えて下さい。
渡辺
福岡市は1987年(昭和62年)に「福岡市基本構想」を策定しました。これは議会の議決を得て作った、長期の都市づくりの目標であり、いわば福岡市の憲法です。その「基本構想」を実現するために作るのが約15年スパンの「基本計画」で、2003年(平成15年)3月には「福岡市新・基本計画」を策定しました。それを実行するために3~5年スパンの「政策推進プラン」を作っており、吉田市長になって作ったのが「福岡市2011グランドデザイン」という表題の「政策推進プラン(第2次実施計画)」です。
「福岡市基本構想」は4つの都市像を掲げています。「1.自律し優しさを共有する市民の都市」「2.自然を生かす快適な生活の都市」「3.海と歴史を抱いた文化の都市」「4.活力あるアジアの拠点都市」です。1と2はベーシックな都市像ですが、3と4は特色を出していこうというものです。これをどう実現するかについては、「福岡市新・基本計画」の中で「政策目標」という形で出しています。例えば「福岡・九州とアジア・世界を結ぶゲートウェイを形成する」という大きな目標があり、まさに博多港もこれを実現するためのインフラです。(つづく)
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