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特別取材

インフラ整備の遅れ、深刻な水の問題vol.2~カンボジアの光と闇(19)~
特別取材
2009年4月20日 17:19

ボップイ安倍小学校の子ども達に迎え入れられる参加者一行
 スタディツアーでは学校を3校訪れた。その1つがバッタンバン州モールセイ郡ボップイ村のボップイ安倍小学校。同小学校はCMC(カンボジア地雷撤去キャンペーン、大谷賢二代表)が、2004年に建設したもので、元々は地雷原だった場所に建っている。現在、教員4名と160名の生徒が在籍している。スタディツアー参加者一行は、子ども達の明るい笑顔と温かい拍手で迎え入れられた。

初めての歯磨き
 まず、授業の様子を見学し、その後子ども達に歯磨きの仕方を教えた。これは参加者のなかに歯科衛生士がいたため行なわれた。彼らは歯ブラシを握った経験などなく、一生懸命指導を受けていた。なかには、刺激が強すぎて歯茎から血が出る子どもの姿も。その後、一旦クラスに戻り、自由時間となった。

泥水を口にする子ども達
 子ども達は一目散に教室を飛び出し、外へ向った。殆どの子ども達が校庭で止まりボール遊びなどを始めたが、数人の子ども達は校庭の隅の方へと走っていった。気になったので後を追ってみると、そこにあったのは柵で囲まれた溜池。とは言っても、地面に2m程度の穴を掘った簡易な作りのもの。何をするのかと思いながら見ていると、子ども達は教室から持ってきたペットボトルや手で水をすくい、飲み始めた。想像すらしていなかった光景だったので唖然としつつも、なんとか記録に残さなければと思い、シャッターを切った。写真を見ていただければ分かるが、彼らが飲んでいるのは泥水である。当然ながら美味しそうに飲む子どもはおらず、なかには飲んだ後むせる子どももいた。(つづく)

【楢崎 賢治】

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