しかし、呉服町、元町、白山は自治会ごとに意見がバラバラだった。売り出しの時も、それぞれがそれぞれのやり方で売り出していた。それが当たり前の時代だった。「3つの自治体を何とかひとつにしようとしたが、反対する人もたくさんいた。街の気風というかカラーがそれぞれ違った。各商店主のなかには、銀天夜市の開催を疑問視する人も少なくなかった」(徳蔵)。
しかし徳蔵は「とにかくやってみようじゃないか」と説得を重ねた。そして遂に、昭和41年6月18日から8月28日の毎週土曜日開催の「土曜銀天夜市」が誕生した。記念すべき第一回目は「古き佳き時代の再現」がテーマだ。「銀天夜市は思いのほか成功した。よその真似をしたわけでもなく、独自の発想にこだわった結果だろう。今思えば、よくあれだけ大胆にできたもんだ。街のために頭を使い、体を使った。若いからこそ挑戦できた。あれほど成功するとは思ってもみなかった」(徳蔵)。
この一大事業を成功させるために、徳蔵は当時としては珍しい工夫を施した。「ハワイアンやエレキギターの舞台を作って演奏し、夕涼みにきたお客様に音楽を楽しんでもらう。そして商店街で安売りセールをする。道は提灯できれいに装飾して、ミッキーマウスなどの着ぐるみで子どもたちに喜んでもらう。そういう工夫をした」(徳蔵)。
採算云々というよりも、地域の人たちに楽しんでもらいたいという強い気持ちが、予想以上の集客につながったのだろう。これ以降、40年以上続くこのイベントは、今や佐賀の夏の風物詩となっている。
~つづく~
JR博多駅で九州~山口の≪地域限定≫キャラクターグッズを数多く取り揃えている(株)博多桃太郎。その同社の歴史を余すところなく書き記した本が完成しました。無料で配布しておりますので、御入用の方は092-431-6575(名店街店)までお問い合わせください。 【語り手】 西村徳蔵 <(株)博多桃太郎 相談役> 西村信子 <徳蔵の妻、徳久の母> 西村徳久 <(株)博多桃太郎 代表取締役社長> 【書き手】 大根田康介 <(株)データ・マックス記者> 【写真提供】 (株)博多ステーションビル 博多駅ビル名店街・地下街商店会事務局 |
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