「味千ラーメン」ブランドで、国内外に相応な知名度を有する熊本市の「重光産業」他3社は22日、同市内で会見を行い、民事再生法の適用申請を行った「美少年酒造」(熊本県城南町)の支援を行うことを発表した。熊本地裁の決定を受けたあと、正式に決まる。
支援を行う4社は重光産業と経営コンサルタントの「アイマック」(福岡市博多区、神屋直邦社長)、健康食品販売会社の「エヌ・エル・エー」(福岡市博多区、千堂純子社長)、化粧品や食品等の評価などを行う「日本食品機能分析研究所」(福岡市博多区、津崎慎二社長)。新生・美少年酒造の社長には重光産業の重光克昭社長、副社長にはアイマックの神屋社長が就任する方向。なお、「美少年」のブランドは残し、従業員の雇用も最大限守るとしている。
三笠フーズから長年にわたり裏金を受け取っていた事実が判明、世間から厳しい批判を受けた末に破綻に追い込まれた老舗酒造会社の再建は容易ではない。だが今回、美少年酒造の支援に名乗りを上げた急成長のラーメンチェーン・重光産業と、過去に酒蔵を再生させた実績のあるアイマック(再生事例は久留米市の鷹正宗)の2社には、早くも再建への期待が集まっている。暗闇の中の「美少年」に光がさしてきたことだけは間違いない。
【矢野 寛之】
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