旅行当時、タイなどの東南アジアの国々は貧しかった。そのなかで、日本企業の看板が多かった。「日本企業の力も大したもんだと思った。ただ、この地域には人間が日本の5倍も10倍も、何億人といる。この地域の購買力のレベルを上げれば、日本の何倍もの商売ができるだろうと、商売人の勘が働いた。東南アジアの人たちが物を買える時代を作れば、日本の商売もより発展する、と率直に感じた」(徳蔵)。
また、こうした後進国では、人間の持つ生命力の素晴らしさを痛感した。「なるほどなあ。人間はこのような所でも生きられるんだなあ。生きるという意欲を持つことが必要なんだな、と強く思った」(徳蔵)。ヨーロッパやアメリカのような先進国では、人間の豊かさを実感した。「人間として生まれてきて、とにかく豊かさを得るために収入を得るというのが向こうの労働に対する姿勢。日本は老後のために、が基本だった。日本とヨーロッパでは、発想が全く逆。そのことを身をもって感じた」(徳蔵)。
昭和42年といえば、給料は日本の初任給が1万円、ヨーロッパは5万円、アメリカは10万円という時代だ。「この給料の差には衝撃を受けた。だが、遅かれ早かれ日本も同じ水準になるだろうと考えた。西洋には労働のゆとりがある。週休二日で、昼休みは2~3時間が普通だった。その意味で、あれだけ一所懸命働く日本はいつかヨーロッパを追い越すだろうとすごく感じた」(徳蔵)。
また、カナダのモントリオール万博では未来を見つめることの大切さを実感してきた。ニューヨークに到着した時は、徳蔵は唖然とした。50階以上の超高層ビルが林立し、道は一般道路と高速道路の交差だ。道も広ければ、建物も上に高い。道路には大きなキャデラックが行き交っている。「見た瞬間に驚いた。と同時に、こんな国に戦争を挑んで勝てるはずがないとも思った」(徳蔵)。
~つづく~
JR博多駅で九州~山口の≪地域限定≫キャラクターグッズを数多く取り揃えている(株)博多桃太郎。その同社の歴史を余すところなく書き記した本が完成しました。無料で配布しておりますので、御入用の方は092-431-6575(名店街店)までお問い合わせください。 【語り手】 西村徳蔵 <(株)博多桃太郎 相談役> 西村信子 <徳蔵の妻、徳久の母> 西村徳久 <(株)博多桃太郎 代表取締役社長> 【書き手】 大根田康介 <(株)データ・マックス記者> 【写真提供】 (株)博多ステーションビル 博多駅ビル名店街・地下街商店会事務局 |
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