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インフラ整備の遅れ、深刻な水の問題vol.3~カンボジアの光と闇(20)~
特別取材
2009年4月27日 10:58

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 泥水を飲む子ども達の写真を見て、どう感じられただろうか。同僚や知人にこの写真を見せたが、「本当に泥水を飲んでいるの」と写真を見ただけでは現実を受け止められない人が多かった。私にとっても、この光景はスタディツアーで一番の衝撃だった。彼らにとっては、生活のルーティンとなっている行動の一つに過ぎないかもしれないが、何か見てはならないものを見てしまったかのような気分になった。それ程の衝撃だった。帰ってきてしばらく経つが、この光景は今でも頭によぎる。

 以前にも述べたが、多くの支援団体が、井戸掘りや水の浄化など、水の問題に取り組んでいる。実はボップイ阿倍小学校の溜池も、舞の里小学校(福岡県古賀市)の子ども達がアルミ缶を集め、それを換金した支援金で造られたものである。また、同小学校には伊藤忠商事㈱の支援により建設された貯水タンクもある。ただ、悲しいかな、乾季には殆ど雨が降らないため、それらも本来望まれる機能が発揮されていない状況にある。雨季になれば水の循環が良くなり、比較的きれいな水を飲めるようになるのだが。ちなみに、同小学校の土地は、地質調査の結果、井戸建設を行なうことができなかった。気象条件、さらには地質にも恵まれていないのだ。

 発展途上国と呼ばれるカンボジアではあるが、発展しているのは都市部、また一部の地域だけ。郊外や過疎地においては時間が止まっている状況だ。電気・ガス・水道・・・。インフラ整備に優先順位をつけることはできないが、水の問題は早期の解決が望まれる。生命に関わる問題だ。教育の遅れが国の発展を阻害しているとも言えるが、健康体なくしては教育も受けられない。ただ、水の問題や地雷問題以外にも、命を脅かす危険な問題がカンボジアにはある。(つづく)

【楢崎 賢治】

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