農水省は3日、JAS法違反で2008年度、国と都道府県が改善を指示・公表した件数が前年度よりも34件増の118件となったことを発表した。
その中で最も多かったのが福岡県で、118件中11件と全国の約1割を占めるという“不名誉な数字”となっている。
福岡県以外では大分県が6件、長崎県が3件、佐賀県が2件、熊本、宮崎、鹿児島がそれぞれ1件となり、九州全体で25件。
福岡では昨年10月に起きた北海道産小豆100%とうたいながら実際は中国産を混ぜていた田川のヤノフーズ、同年11月、キャセイ食品長崎工場の食品偽装に協力していた柳川市の田中食品が記憶に新しい。
利益を生む為に苦しまぎれに偽装を行なったところもあるだろう。しかし、偽装の行き着く果ては経営破たんや事業所閉鎖といった最悪の事態となるケースがほとんどである。
百害あって一利なしの食品偽装。再発防止を望みたいものであるが、何よりも全国的に「食べ物は美味い」と称される九州であるだけに、看板に泥を塗る行為は絶対に許されない。
【矢野寛之】
農林水産省のHP
平成20年度におけるJAS法に基づく品質表示基準違反に係る改善指示の実績について
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