井筒屋は、福岡市の博多リバレインに出店していたサロン・ド・井筒屋Uを今年6月に閉店すると発表していたが、今度は井筒屋ウィズカード(北九州市、荻原日出男社長)の全株式を、山口フィナンシャルグループへ売却することを明らかにした。
30万人の会員を持つ同カードは、三洋信販への売却交渉が頓挫したため、伊勢丹アイカード(東京・城島章社長)への売却を試みたが、東京と九州ではカード事業の相乗効果は見込めないという理由から、これまた不成立。北九州でのカード事業を強化したい山口フィナンシャルグループ(山口FG)と思惑が一致し、売却することになった。
山口FGは、07年からクレディセゾンとの共同出資により「YMセゾンカード」を発行しており、ウィズカードを取り込むことでカード事業の拡大を目指す考え。山口銀行の出身者が社長を務める日専連ベネフル(北九州市・岩本浩一社長)も、今後の動向が注目される。
【北山 譲】
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