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特別取材

国内外のポートセールス活動で 博多港の振興と発展を目指す(1)
特別取材
2009年5月 3日 08:00

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(社)博多港振興協会 会長 角川敏行氏

博多港に関わりのある運輸や倉庫、商社、船社など229社で構成される(社)博多港振興協会は、国や市に対する港の整備の要望活動や国内外でのポートセールス活動を通じ、博多港の振興と発展に大きな役割を果たしてきた。アジアでは巨大港湾の整備が進み、港湾間競争も激化。そうした中、博多港がこれからどのような方向を目指すべきか。角川敏行会長に話をうかがった。

ポートセールスに注力

 ――博多港振興協会はそもそも、どういう経緯で発足したのですか。
 角川 当協会は「博多港の発展を期し、港湾の整備および貿易の振興に寄与するとともに、会員相互の親睦と経済的地位の向上を図ること」として1958年1月、博多港に関わる業者の任意団体として設立されました。そして、90年7月20日に博多港が国の特定重要港湾に指定されたのを機に、組織力の強化を図ろうと12月25日に九州運輸局の認可を受け、社団法人としてさらなる航路誘致や貿易促進、集荷拡大のためのポートセールス活動をはじめ、博多港の整備ならびに運営上の改善促進、市民に対する港のPR活動といったことを行政と一緒になって推進してきました。

 ――協会の活動として、とりわけ重要なことは?
 角川 博多港の利用促進のためのポートセールスです。これまで、経済発展が著しい中国をはじめ、荷主や船社、商社の本社が集まる東京などで博多港をアピールするためのセミナー開催に力を注いできました。

 ――博多港はコンテナ取扱量で東京、横浜、名古屋、神戸、大阪に次いで国内6位にランキングされています。それでもポートセールスは必要なのですか。
 角川 博多港は今でこそ港湾規模も大きくなり、貨物の取扱量も以前に比べて増えています。しかし、博多港が今日のように整備される前は地元の荷主さんたちは輸出入のために神戸や大阪といった昔のメジャーポートを使っていました。その延長線上で今も地元の荷主さんの中には輸出する貨物を神戸や大阪まで運んで積み出したり、輸入した貨物を神戸や大阪に降ろして九州まで運んでくるというところも少なくありません。

 ――なるほど
 角川 博多港はこれまでに着々と整備が進められ、港湾機能は格段に高まっています。また、東アジアに最も近いという地理的な優位性もあり、各種サービスも充実しています。それでも、東アジアに巨大港湾の誕生が相次ぎ、港湾間競争も激しくなっている以上、博多港の最新の情報を国内外の荷主さんに発信するためのポートセールスは欠かせません。もちろん、九州発着の貨物についても博多港を利用してもらえるよう地元の荷主さんに対する働きかけも行なっています。(つづく)


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