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特別取材

国内外のポートセールス活動で 博多港の振興と発展を目指す(4)
特別取材
2009年5月 6日 08:00

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(社)博多港振興協会 会長 角川敏行氏

博多港に関わりのある運輸や倉庫、商社、船社など229社で構成される(社)博多港振興協会は、国や市に対する港の整備の要望活動や国内外でのポートセールス活動を通じ、博多港の振興と発展に大きな役割を果たしてきた。アジアでは巨大港湾の整備が進み、港湾間競争も激化。そうした中、博多港がこれからどのような方向を目指すべきか。角川敏行会長に話をうかがった。

イベントで市民にPRも

 ――社団法人となってからは、博多どんたく港まつりや海の日事業として式典や関連イベント、小学生をはじめ市民に対する博多港のPR活動にも取り組んでいるということですが。
 角川 そうなんです。博多商人の伝統ある祭りの博多どんたくは、その名称が「博多どんたく港まつり」になり、地元はもとより全国からも多くの人出でにぎわい、その数は期間中で200万人にものぼります。そこで、これを機に博多港に対する認識を深めてもらおうと、さまざまなイベントを行なっています。そのうちのひとつ、海上保安庁の協力で開催している巡視船での博多湾クルーズには毎年、多くの子供たちから応募があり、大変喜ばれているイベントです。子供たちに港への親近感をもってもらうことは、博多港の将来にとっていいことです。これからも市民と港をつなげるための活動には積極的に取り組んでいきたいと考えています。

人流による賑わいづくり

 ――最後に、博多港に対する期待を。
 角川 福岡には博多港だけでなく、陸の“港”であるJR博多駅、空の“港”である福岡空港と、3つの“港”があります。しかも、博多駅は2011年の九州新幹線鹿児島ルートの全線開通に向け、着々と整備事業が進行していますし、福岡空港も滑走路増設か新空港建設かの議論が大詰めを迎えています。博多港についてもさきほど触れたように、アイランドシティをどう作り上げていくか、中央ふ頭を含めた賑わいづくりの再開発をいかに進めていくのかということが議論されています。また、須崎の再開発は天神と一体となった都市の機能強化をいかに図っていくかという観点から注目を集めています。何よりも福岡市は、4つの拠点が一斉に再開発の時期に入っている点でユニークなところです。こうした再開発の動きの中で港をどう位置づけ、どのように開発して賑わいのある港町づくりをしていくかが大きなポイントではないでしょうか。そこで、「みなとづくりエリア」と「まちづくりエリア」が着々と整備されているアイランドシティへの都市高速道路の延伸は不可欠なハード整備だと思いますし、それ以外のアクセス道路の整備に至っては焦眉の課題だと認識しています。
 ――確かにそうですね。
 角川 博多港は北面にある港です。日本列島の中でこれほどの設備をもち、北面にある港というのは博多港が唯一だといっていいでしょう。この点が博多港の大きな特徴だと認識する必要があるのではないでしょうか。そうした中、福岡の将来の発展に向け、東アジアに面した唯一のメジャーポートであるという優位性を活かした展開が期待されています。 また、博多港は博多駅から近いこともあり、人流によるにぎわいづくりの点でも大きな可能性をもっています。しかも、釜山との定期旅客航路をもち、外国航路船舶乗降人員は年間約85万人にのぼるなど、15年連続で日本一の乗降人員を誇る国際旅客港としての役割の大きさも見逃せません。そうした人が行き交う港としての特性を踏まえ、ウォーターフロントからみたまちづくりを考えていく必要があると思います。そのために当協会としてもさまざまな形で貢献していければと考えています。(了)


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