ヤマダ電機の山田会長は宮崎県人である。山田会長は1992年7月、宮崎の故郷に錦を飾るべく店舗を出した。ところが九州を牛耳るベスト電器は、ヤマダ電機の宮崎店を包囲してヤマダ電機の店舗拡大阻止をはかった。当時は家電量販店業界の熾烈な戦いとされる上州戦争のただ中、ヤマダ電機は殆ど抵抗しなかった。その恨み辛みが高じたのか99年2月、いきなりコジマとほぼ同時期に福岡市博多区に進出。両社の上州戦争「福岡の巻」が繰り広げられ、ベスト電器が立ち入る隙はなかった。ヤマダ電機が大市場の福岡を制圧して北上を重ね全国市場を席捲しているのは周知のとおりである。その後山田会長に余裕が出てきたのか、恨み辛みからかベスト電器の買収をもくろむのであった。
(つづく)
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