世間でも話題になっている指定エコ家電購入による「エコポイント」。現在、国会で09年度補正予算のなかで審議の真っ最中だが、成立すれば今月15日からの購入よりポイント付与され、心待ちにしている消費者も多いだろう。
しかし、この「エコポイントの活用によるグリーン家電普及促進事業」と、非常に似通った制度がすでに実施されているのをご存じだろうか。昨年10月より本格始動した環境省所管の「エコ・アクション・ポイント」制度だ。
審議中の「エコポイント」は、経済産業省・環境省・総務省合同の事業で、地球温暖化対策の一面もあるが、「経済活性化」と「地デジTVの普及」が主目的であることは明らかだ。さらに、ポイントの具体的利用方法も決定しておらず、ボーナス商戦に間に合わせるだけのお粗末な状態なのだ。
片や、「エコ・アクション・ポイント」は、エコ商品の購入だけではなく、省エネ行動に対してもポイントが付与される幅広いものだが、いかんせん知名度が低く、また、参画企業の少なさ、具体的な仕組みが複雑で不明瞭という、これまたお役所事業の典型モデルの様相をみせている。
先行する「エコ・アクション・ポイント」も問題山積だが、早急な導入を目指す経済施策であれば、この既存事業をうまく利用すべきではないだろうか。この観点でも、官のムダや縦割り行政の弊害を垣間見てしまう。
■環境省「エコ・アクション・ポイント」
http://www.eco-action-point.go.jp/
■エコポイントの活用によるグリーン家電普及促進事業の実施について
http://www.env.go.jp/policy/ep_kaden/index.html
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