麻生渡・福岡県知事と吉田宏・福岡市長による国交省への意見書提出を受けて、国・県・福岡市による協議会が発足し、福岡空港の滑走路増設に向けた動きが始まった。
13日午後、第1回「福岡空港構想・施設計画検討協議会」が開かれ、滑走路増設の早期着手に向けて国・県・福岡市が協力していくことを確認した。
協議会では、早期に施設計画案を策定し、「パブリック・インボルブメント」(PI)を経て、アセスメントの実施、用地買収に着手していくとしている。協議会では、着工から7年とされている工期の縮減を目指し、そのために09年度後半にはPIに着手したいとしている。このことで当初の予定よりも完成が早まることになる。
この背景には、4月8日の麻生知事らによる早期着手の意見書を取り入れたこともあるが、空港整備をめぐる空港特別会計予算の分捕り合戦がある。09年度補正予算案に羽田空港C滑走路の延伸の調査費計上など、空港予算をめぐる争いは激烈になっている。
協議会は構想・施設計画段階で、航空需要予測の精査・滑走路等の配置の確定・コスト縮減工期短縮・拡張用地規模など6項目を検討していくことにしている。
なお協議会は、国(国交省九州地方整備局副局長、同大阪航空局長)・県(副知事)・福岡市(副市長)で構成され、国が実質的な調査主体で、県や福岡市と調整・協力していくことになる。また技術的な専門機関として「福岡空港技術検討会」が設置される。