八女市の場合、一般競争入札については、まず工事名と予定価格、最低制限価格、工期、入札方法などを告示している。本件についての告示は今年1月16日である。その後、八女市役所において設計図書を公開、閲覧を許している。閲覧期間は告示日から同月26日までである。そこまでの段階を経て、仕事を取りたいと思う業者だけがJVを組み、意思表示するのである。つまり、業者側は、08年9月に公表されたリファインによる基本設計書、予定価格、実施設計書の全てを確認したうえで、工事が請け負えるかどうかを判断し、入札への参加を決めたことになる。
さらに八女市の場合、昨年8月に一度入札を実施しようとして中止した経緯がある。この時は、開札前に耐震性の問題を指摘され入札を中止、その後、設計変更が行われ、1月に耐震問題をクリア、再度の入札ということになっていたのだ。つまり業者側は、当該工事について十分過ぎるほどの情報を得ることが可能だったということになる。
入札に参加を表明した共同企業体(JV)が、相次いで辞退を表明したことはどう考えてもおかしいのである。本当に意思表示をしていたのかどうか八女市の公文書を確認してみたが、入札への申し込みは確かになされていた(写真資料参照)。
一体、何が起きたのだろう・・・。
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