きょう15日から、エアコン・冷蔵庫などのエコ商品を買えばポイントがもらえる「エコポイント」がスタートした。
エコポイントの開始で家電業界がどう変化するのか、地場家電量販店を訪ねてみた。
最初にエアコン売り場に足を運んでみたが、お客さんはまばらで普段と変わらない状況。
担当者は「エコポイントが始まったからといって特別なキャンペーンなどはしていない。ただ全店で省エネ家電を購入するとプラス5%を上乗せするダブルポイントを実施している。きょうは特別にお客さんが増えてはいない。お客さんにとっては、ポイントをもらっても何に使えるのかはっきりしていないので、急に飛びつくことはないと思う。店の方としてもポイントでこれと交換できますよ、という売り文句もできないのでセールスの武器にはなりにくい」と話していた。
次にテレビ売り場へ行ってみる。ここも普段と変わらない。エコポイントを前にして買い控えなどあったのかと訊ねると、担当者は「そういう現象はない」とのこと。また「法案が正式に成立しておらず、制度の詳細もはっきりしていないので領収書を保管してくださいとしか言いようがない」と困惑した表情。さらにエコポイント開始で急速な売り上げが期待できるのかと訊ねたら「爆発的な感じはしない」という返事だった。
エコポイントの開始で家電業界特需が期待されていたが、現実はそうではないようだ。エコポイントにより実質的な値引きが10~30%になるところもあり、首都圏を中心にした業界では来店者の急増を見込んでいたという。しかし現場では混乱と困惑が入り混じった商戦になっている模様だ。
政府による、明確な制度設計抜きのスタートがその原因だ。こうした状態はここしばらく続いていくだろう。
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