読者のみなさんへ
弊社は『福岡にパワーを与える企業100社』を出版致しました。
同書は、昨今の経済動乱の最中にあって、絶えざるパワーとエネルギーで躍進を続ける福岡・九州の企業を、トップの肉声を交えながら紹介します。
成功の秘訣や、経営戦略のヒントが盛り沢山の内容となっております。企業経営者の方も、これから経営を目指そうとする方も、本書を読めば、勇気百倍!! ご期待ください。
【媒体概要】
福岡・九州の企業100社を、文章と写真とで紹介。カンパニーインフォメーション(会社概要)・代表プロフィール・ワンポイントPRを併せ掲載。
株式会社 データ・マックス
TEL 092-262-3388 FAX 092-262-3389
第一交通産業 株式会社
多彩な事業展開で周辺を固め
主力のタクシー事業を強化する
-COMPANY INFORMATION-
代表者:田中 亮一郎
所在地:北九州市小倉北区馬借2-6-8
創 業:昭和35年6月
資本金:44億1,525万円(グループ)
業 種:旅客運送業、不動産事業
年 商:(08/3連結)920億円
TEL:093-511-8811
URL:http://www.daiichi-koutsu.co.jp
沖縄のバスガイドを北海道に派遣
閑散と繁忙に合わせた人員配置
タクシーの保有台数では全国一を誇り、不動産業でも定評のある第一交通産業(株)。近年は通販やファイナンス、介護にも事業を拡大する同社だが、主力の旅客輸送や不動産は景気変動の影響を受けやすい事業。そのため、利用客や市場の変化を見極めながら、斬新なアイデアを持ち込んだ経営手法で臨んでいる。
沖縄のバス事業はその一つ。同社は2004年に民事再生法を申請した「那覇交通」を買収し、路線・観光のバスの運営に参入した。ここでまず取り組んだのが、収入に波がある観光バスの活性化だった。
観光県の沖縄では4月から9月が個人、10月から3月が団体と、客層が異なる。そのため、団体客が少ない夏場は観光バスの閑散期で、バスガイドの仕事は減少する。そこで同社は繁忙期の北海道にガイドを派遣して、レイバーコントロールする手法を取り入れた。
8名のバスガイドは約1カ月前からガイド内容を勉強し、宗谷バスの営業所がある利尻や礼文の両島で案内役に従事。今ではバスを半年ごとでリース契約にし、両地域間を移動させるなど、ピークに合わせた観光バス事業としてモデル化している。
不動産事業についても発想豊かだ。住宅販売や賃貸ビルとタクシーは一見、何の関係もないように見える。しかし、同社は両事業を巧みに相互連携させている。
例えば、同社では物件の建設中はゼネコン関係者、完成後は住民の移動手段として、自社のタクシー利用を必ず促す。また社用や観光の利用客から飲食店情報を求められれば、賃貸ビルのテナントを紹介して、タクシーの価値を高めている。
不動産事業は単なる収益拡大だけでなく、タクシー事業のビジネスチャンスを広げる役割も担っているというわけだ。ただ、世界的な金融不安の影響で、国内の景気は減速。銀行の信用収縮もあるため、不動産販売ではしばらく静観する構えという。
市場のちょっとした変化を見逃さず、リスクやチャンスを嗅ぎ取りながら経営の舵をきる。それが同社のスタイルと言える。
(以下、『福岡にパワーを与える企業100社』参照)
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