20日午後零時20分、福岡県議会の臨時議会が開かれ、正副議長の選挙が行なわれた。
投票の結果、議長には今林久氏(61)、副議長には井本邦彦氏(71)が選出された。
投票結果は次の通りである。投票総数はいずれも86票。議長選挙は今林久氏85票、無効1票。副議長選挙は井本邦彦氏79票、無効7票という結果であった。
貞末利光議長、吉村敏男副議長の辞職願を受けて、水面下の調整が行われていた。自民党県議団から正副議長両ポストを独占したいという強い要望がある一方、民主・県政クラブも副議長ポストに意欲を見せていた。結局は自民党が両ポストを独占することになった。07年の県議選で第2会派に進出した民主・県政クラブとしては、引き続き副議長獲得を目指す動きもあったようだが、会派全体としての強い意志にはならなかったようだ。その表れが7票の無効票という数字であろう。
県議会の議長はこれまで慣例として1年で交代していたが、「議長たらい回し」との批判で4年前から2年交代となっている。副議長については、1975年から1年交代が続いている。こうした「たらい回し」について改めて県民からの批判も出そうだ。
ところで、きょうの開会時刻は11時を予定されていたが、何と1時間以上も開会が遅れ12時20分から。理由は、各会派の代表者会議、議会運営委員会、会派総会などが11時から行なわれていたからだ。県民の視点からすれば、とんでもない話だ。議会運営には当然、打ち合わせなどありそれに時間を食われることは理解できる。しかしそれにも限度がある。会派などが意思統一を図り、決定を下す会合などは、議会が始まる前にやっておくべきものだ。これは政党人、議会人として当然やってもらわねばいけない。
議会事務局などは慣れたもので、不満を表には出さないが、傍聴に来ていた県民は「これだからますます傍聴に来る人が少なくなる」とこぼしていた。
県議会議員に申し上げたい。県議会を改革するためにそろそろ動き出してもらいたい。例えば、「議会改革委員会」や「議会活性化委員会」などを創設し、改革の歩を進めてもらいたいものだ。もちろん、余分な税金は使わずにだ。
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