分譲マンション事業
サブプライムローン問題が表面化するまで、ここしばらくデベロッパー全盛期であった。ベスト電器も本体で住宅事業を展開、分譲マンションを開発している。現在「ベスタ帯山」(熊本市)と「ベスタ伊都」(前原市)の分譲マンションを販売中である。当住宅事業は、ヤマダ電機の攻勢を受け四苦八苦している時に、殆どノウハウも持たず出入り業者任せで行われてきた。
西鉄大牟田線沿いでは、二日市―筑紫駅間に新駅ができるとして、開発用不動産を購入した。ところが新駅構想は頓挫、不動産は塩漬け状態となっている。弱り目に祟り目の言い伝えどおり、こうした時期には経営資源を集中して本業に専念しなければならないが、専念しないどころか、開発を続けているのが今のベスト電器である。
ベスタ帯山 ⇒総戸数53戸、残戸数9戸、07年12月完成
ベスタ伊都 ⇒総戸数64戸、残戸数7戸、07年1月完成
企業の再構築とは、企業の一番強い本業に経営資源を集中させ、より強くすることにあり、本業と直接関係ない派生部門は切り捨てることである。利益が少々出ていようが、本業と関係ない部門や事業及び再生できない不採算店舗の閉鎖を行えば、経営資源を集中させることができ、大幅なコスト削減にもつながる。目先の利益より、本業による将来の利益を考えるべきである。同社は未だに自己資本額に溺れているように見える。
(つづく)
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