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貿易従事者の育成・支援通じ 貿易振興とともに港の発展へ(3)
特別取材
2009年5月27日 08:00

(社)福岡貿易会 会長 並田 正一 氏
(社)福岡貿易会 会長 並田 正一 氏

福岡地区の貿易振興を目的に1958年9月に設立。以来、(社)福岡貿易会は半世紀にわたり貿易実務に関する講座やセミナーの開催といった人材育成事業をはじめ、情報提供事業、コンサルティング事業、海外経済視察団の派遣などを通じ、地域の貿易振興に貢献してきた。その延長線上として荷主の立場からの“使いやすい”港づくりに向けた活動も行なう同会の並田正一会長に、博多港の発展に対する期待などを語っていただいた。

必要なのは港の使い易さ

 ――荷主の立場からみて、使い勝手のいい港とはどのようなものですか。
 並田 それはやはり、いつ、どこから出しても、どこへでも持っていくことができる港だということに尽きます。さらに、通関や検疫、梱包作業がスムーズにできるかどうかというのも、大きなポイントです。その点、釜山とはフェリーで結ばれ、上海との間には高速貨物船のRORO船が就航している上、さまざまなサービスも充実している博多港は、とてもいい港だといえるでしょう。また、博多港は140万という人口を擁する福岡市、さらに、その周辺部を入れると2百数十万人にも上るという需要立地の優位性がありますし、ブリヂストンやパナソニック コミュニケーションズ(注:旧・九州松下電器)、ホンダ、トヨタ九州といった輸出メーカーが背後に控えています。博多港はこうした強みを活かして“物流ハブポート”として特徴ある港づくりを進めていくとともに、北米航路などの長距離基幹航路の維持を目指していく必要があると思っています。

 ――荷主以外の立場からみて、いい港とは?
 並田 船主の立場からはやはり、まとまった荷物があるかどうかでしょう。その点、広範囲から荷物が集まってくる港というのが理想的です。そうしたことを考えれば、すでに釜山や上海と密接につながっている博多港に神戸以西の荷物が集まるというような仕組みづくりが必要だと思います。そのために、官民挙げた取り組みは欠かせません。
また、港湾事業者の立場からは、効率的に作業することができる設備やシステムが整っているかどうかが重要になってきます。

 ――では、最後に、市民の立場からみていい港とはどういうものだとお考えですか。
 並田 博多の街と港の歴史を考えれば、現在のウォーターフロントが市民にとってもっと身近な存在であってもいいと思います。博多港というのは景観的にもすばらしいし、港湾機能も充実しているなど、さまざまな要素がコンパクトにまとまっています。これからは人の往来という点でも博多港の重要性はさらに増していくでしょう。その意味では人流の観点からも、港の整備がもっと進んでいけばいいと思っています。
(了)


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