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【トップインタビュー】「城山観光」代表取締役社長 伊牟田均氏(3)
直撃インタビュー
2009年5月27日 08:00

城山観光(株)代表取締役社長 伊牟田均氏
社員の満足が顧客の満足に 新生する城山観光ホテル

部門別管理会計制度の導入

 ―御社は、ホテルとパチンコ店が2本柱でしたが、後者は分社化されました。ただ、収益性はパチンコの方が高かったと思います。分社化の意図は。

 伊牟田 私が来たときにはすでに分社化されていました。ただ、昔は福岡にもホテルや銭湯などをつくっていましたし、またゴルフ場経営、養漁場など、とにかく不動産投資をし、多角化しすぎていたわけです。借金もかさみました。いまはそれをすべて整理し、鹿児島市内のホテルとほぼ県内のパチンコ店だけになっています。

 オーナー的には会社は自分のものですから、結局どんぶり勘定になったわけです。ある意味で、経営内容に曖昧な点があったのです。たとえば、ホテルは損してもパチンコが儲かるから良い、ということもあり得ます。それを分社化することで、ホテル自体で経営ができるかという勝負になってきます。

 たしかにパチンコ店は確実に儲かりますが、ここに頼らずにホテル部門だけでどんぶり勘定にならないような、きちんとした経営体制にしなければならないということです。

 ―そうなると、ホテルだけで徹底的に収益性をあげるための方法は。

 伊牟田 もうひとつ私が力を入れたのは、部門別管理会計制度の導入です。当ホテルにはレストランが6つあり、おのおの収益がどうか、売上に対して厳密にどのくらいコストおよび利益が発生しているのか。宿泊部門なら、お客さまがどれだけ来たか、どれくらいの人件費などがかかっているのかをきちんと検証します。ブライダル、宴会も同様です。

 すべて部門別に会計して、ホテル全体の収益(GOP、グロス・オペレーション・プロフィット)を出し、会社ですから税金を払ったり、減価償却したり、各種保険料を払ったりしたうえで、実際の利益が出るわけです。いままでこれをしておらず、ゆえに私は口酸っぱくこの半年間をかけて制度を確立してきました。

 ボトムアップ経営と部門別会計制度、これが私なりの経営の2本柱です。

~つづく~


【大根田康介】


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